ロボコン

ロボコンについての知見とか思うことなど. 基本的に私の主観

ロボコンとは

ロボットコンテスト(robot contest)の略. ロボットが様々な課題に挑戦する競技である.

ロボコンには様々な物があるが, 日本では(一般的には)NHKが主催するNHKロボコンが有名であり, 「ロボコン」といえばNHKロボコンを指す場合も多い. 尚, 日本で最古のロボコンは1980年に開催されたマイクロマウスとされている. 1

課題

ロボコンでは通常課題があり, その課題を解決するというものが一般的である.

課題の例としては, ものを掴む, 移動させる, ロボット自身が移動するなどが挙げられ, これらが組み合わされることもある.

新規参入の難しさ

当然ながら競技によるのでロボコンとひとくくりにするのは良くないが, 個人的にはロボコンは非常に新規参入が難しいものが多い思う. これは多くの知識を一定以上の水準でこなせないとロボットを作れないことに由来するためだと思う.

1つのロボットの分け方として, ロボット本体であるハードウェアと, その動きを決定するソフトウェアの2つに分けるというものがある. ハードウェアだけ作ることができてもそれだけではただの置物であるし, ソフトウェアだけ作ることができても実際にそれを現実世界で動かすことはできない. 基本的にはロボコンではこの両者が必要とされる場合が多い.2 そのため, この両者をそれなりの水準でこなすことが求められる.

このような新規参入障壁を減らすため, 初心者用にハードウェアが用意されていて, 最初はソフトウェアのみで出場できるよなう競技もある. また, LEGO社のmindstormsに代表されるようなキットを用いることで比較的簡単にロボットを組み上げて動かすというのも新規参入障壁を低減する1つの方法として考えられる.

分野による分業

習得するべきことが多いので, NHKロボコンなどでは複数人で分業して1つのロボットを作る場合が多い. 分業することで各個人が習得するべき分野を少なくし, その分各分野の知識を多く習得することで全体での知識レベルを向上させるというのが根本的な考え方である. これにより, 短期間でロボットを制作出来るようになることが期待されるが, 担当分野以外のことがよくわからないため連携がうまくいかず失敗する例も散見される.

教育

新規参入が難しいことにもつながっているが, ロボコンはあまり確立された教育方法というものがない. まぁロボコンで必須のプログラミング自体にもあまり確立された教育方法がないらしいのでまぁそれはそうかなぁという気持ち. なにか優れた教育方法があるなら教えて欲しい.

個人的には経験を積むしかないかなぁと思う. 実際僕の周りのロボコンできる人はたくさんロボコンに出たという人が多いし, 逆にほとんどロボコン出たことないのにやたらロボコンが強いというひとは殆ど見ない. 結局ロボコンに出て経験を重ねることにが重要なのかなぁと思う.

ここで言う経験というのは, 各分野の知識というよりは全体的なバランス感覚, といった感じだろうか. どの分野にどの程度時間や労力を割き, どの部分は妥協するか, その判断がしっかりできないとロボット作りは破綻してしまう. したがって, 1回経験すればその判断力を身につけて上達?する人もいれば何回やっても判断力が微妙な人もいる. 結局ロボコンで結果を出せるのはこのあたりが効いているんだろうなと個人的には思う. 技術が優れているからといって勝てるわけではない.


  1. http://www.ntf.or.jp/mouse/ ↩︎

  2. シミュレーション競技のようにハードウェアのロボットが必要のないロボコンや, ラジコンの延長のようなロボットで出ることが出来るソフトウェアがほとんど必要のないロボコンもある. ↩︎